NHK『鶴瓶の家族に乾杯』のロケ地にも。日本の原風景「前沢曲家集落」~南会津ドライブ旅⑤
会津
こんにちは、トヨタレンタリース福島 タカハシです。
福島県で昔の街並みを残し、茅葺き屋根の集落と言えば南会津下郷町の「大内宿」が有名ですが、実は、同じ南会津(旧舘岩村)には「前沢曲家集落(まえざわまがりやしゅうらく)」という伝統的家屋もあります。日本の原風景を今に残しながら、現在も人々の暮らしが息づく地域。まだまだ観光地化されておらず、ゆっくり落ち着いて集落を堪能できるのも魅力のスポットです。
なんと、私たちが行く少し前、あのNHKの人気番組「鶴瓶の家族に乾杯」もロケに訪れたということ。これから全国的に大注目されること間違いなしですね!
◆「前沢曲家集落」ってどんなところ?
前沢曲家集落は、平成23年6月に「南会津町前沢」として国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されました。
「曲家」とは、L字形の平面を持つ民家のことを言います。突出部で牛や馬を飼い、その奥で人々が暮らしていました。雪国だからでしょうか、牛馬と人は同じ空間で生活をしていたのですね🏠
道路を挟んで集落向かいにある展望台からは、このように集落全体を収める写真を撮ることができます。
集落を上から見るとこのような感じです。
集落内には茅葺屋根の伝統的家屋を移築活用し、昔の暮らしを体感することができる「前沢曲家資料館」があります。QRコードがあり、それを読み取ると日本語以外での説明・案内等もしてくれます。
当時使用していた山仕事の道具を見たり、実際に囲炉裏に火が灯っているのも見ることができます。
前沢地区は冬には2mも雪が積もる豪雪地帯。道具からも昔の人の知恵が伺えます。
昔の馬屋は、曲がり間口をほぼ2分した奥行きがあり、1~2頭の馬を飼っていたんだとか。
ゆらゆらと燃える火を見ていると癒されます。独特の香りといい、昔にタイムスリップしたような感覚。
熊の毛皮もありました🐻
大きいー!爪が鋭いー!と驚きながら見たり触ったりしていましたが、これでも小熊だそう。イラストや人形のクマはかわいいですが、やはりリアルは怖い…。
見学できるのは使用していないこの資料館一軒だけですが、そこには「むらの案内人」がいて前沢集落のお話を楽しく聞かせてくれます。寝室から2階、天井までじっくりと見ることができますよ~。
今回案内してくださった小勝さんは、実際こちらの集落で生活している住人さん。
実はこの集落18世帯がみな小勝さんなんだとか!ユーモアあり、私たちも終始笑いっぱなしでした∩(´∀`)∩
静かな集落でみなさん普通に生活されていますが、「えねいとうふ店」というお豆腐屋さんを営んでいるお店がありました。
いわき市出身の江井さんは、2015年から南会津町の地域おこし協力隊として活動していました。協力隊卒業後に豆腐店を開業したいと思っていた矢先、他の豆腐店の方がやめられるとのことで、今まで使っていたものを譲り受け、豆腐店を始めたそうです。
「水がおいしくて、茅葺屋根の連なる景色がたまらなく好きです。今の生活はとても幸せです。」と集落への愛を感じますね。
えねいとうふ店の商品は、道の駅たじま・道の駅きらら289・道南会津町役場本庁舎1階の売店「ふるさと物産館」で販売されています。
9月9日(月)にはNHKの人気番組「鶴瓶の家族に乾杯」が放送されます。南会津町が気になるという方は、ぜひ観てくださいね。先ほど案内してくださった小勝さんも出演するようです( ゚∀゚ )♡
◆伝統的な民家「そば処 曲家」で食べる十割蕎麦
前沢曲家集落の入り口にあり、シンボル的なお蕎麦屋さんの「そば処 曲家」。お店も茅葺屋根の曲家を使っています。地元でとれたそば粉と清水のみ使用している十割そばを、美しい舘岩川を眺めながらいただけるとのことで、ランチはここに決まり🍴✨
店内はとても広く、やさしい灯りはゆったりとした時間を過ごせそうです。
窓際のお席は川のせせらぎと鮮やかな緑を感じられてとても涼しげ🌿
私たちも窓際のお席でお食事することができました😃
今回は3人旅だったので、いろいろ頼んでみました!以下、メニューご紹介です。
▶「天ざる」(お豆腐の天ぷらつき)
お蕎麦はのど越しがよく、ほどよいコシ。蕎麦の香りも感じられました。そば湯をいただく時の出汁の香りがとても良かったです(*´ェ`*)天ぷらは野菜がたくさん。お豆腐の天ぷらにはびっくりでした!1,490円。
▶「ざるそばと天丼」
こちらは天丼がついたタイプ。1,296円というお値段からしてミニ天丼かな?と思っていたのですが、ボリュームたっぷり。お蕎麦も丼も食べたい、欲張りな方にオススメ♥
▶「ばんでい」
うるち米を炊き、その臼と杵でついてできた餅が「盤台(ばんでい)餅」です。名前の由来はこの即席盤台から作るためだと言われています。ばんでい餅はじゅうねん味噌を塗り炭火で焼いて食べます。うるち米のあっさりとした食感で、じゅうねん味噌の甘さ、香ばしさが食欲をそそります。
▶「はっとう」
その昔、凶作にあった時、調査に来た役人が現地を訪れ食べたところ、あまりの美味しさに「贅沢な品なので、普段の日に作ってはいけない。ただし、晴れ(祭やお祝い)の日に限り食べることを許す。」と言い渡したそうです。それ以来、御法度(ごはっとう)となったことから名付けられたという面白い由来があります。そば粉ともち米を良く練って延ばし、ひし形や丸い形に切り、茹でたものにじゅうねん味噌やきな粉をつけて食べます。
南会津町は朝晩の寒暖の差が大きいことから、そばの栽培に適していると言われ、南会津町全域でそばの栽培が行なわれています。
9月からはそば祭りが開催され、多くのお客様で賑わうそう。今回は時間がなかったのですが、そば打ち体験もあるとのこと!
ここ前沢曲家集落に来ると、日本のふるさとの原風景に肌で触れることがで、今では当たり前のように使える水も、集落での生活に欠かせない大切なものであったことを思い起こされます。車でしか行けない南会津、ぜひレンタカーの旅で一度訪れてみてください♪
【前沢曲家資料館】
住所:福島県南会津郡南会津町前沢337
電話:0241-72-8977
開館時間 8:30~16:30
入館料:大人300円、高校生以下150円、未就学児無料
休館日:4月~11月上旬は無休
※冬期間は閉鎖
【そば処 曲家】
住所:福島県南会津郡南会津町前沢827
電話:0241-78-2340
営業時間 10:30~16:00
定休日:11/17までは無休
◆取材に協力いただいた、南会津地域おこし協力隊さんからのお知らせ
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