【発酵×ドライブ】創業300年超の老舗「名郷糀屋」で味噌づくり体験♪@美を醸すふくしま
中通り
こんにちは、トヨタレンタリース福島です。
今回は、昨年11月に投稿した【発酵パワーで寒さに負けるな!】でも少しだけ宣伝させていただいた、『美を醸すふくしま』【発酵】についての投稿です。
福島県には発酵文化が広く点在していて、【発酵】に力を入れているお店は少なくありません!そこで、福島県の発酵文化をもっと多くの方に知ってもらいたいとの思いから、私たちがおすすめの糀屋さん2軒を訪問させていただきました🤗
今回はその中のひとつ、本宮市にある「名郷糀屋(なごうこうじや)」さんをご紹介します。
◆先祖代々続く伝統の製造方法を継承
「名郷糀屋」さんは、創業1688年江戸時代から300年以上続く老舗中の老舗糀屋さんです。私たちを迎えてくださったのは、若き17代目、國分顕一郎さん。國分さんは、元々会社員として働いていましたが、名郷糀屋の歴史を守り続けてきた祖母が亡くなったのをきっかけに、2020年会社員を辞め糀屋を継いだそうです。現在も、先祖代々受け継がれてきた天然醸造・無添加の製法で、味噌・甘酒など、身体に良い発酵食品を製造しています。
國分さんに色々とお話を伺いながら、新しくなった製造工場の見学や、味噌・醤油糀づくりの体験をさせていただきました✨
◆日本の食文化の要「糀(こうじ)」
さっそく見せていただいたのは福島県が誇る高級ブランド米「福、笑い」を使用した「糀(こうじ)」。漢字の由来にあるのですが、ふわふわとした糀菌の菌糸が蒸し米の表面を覆い、まるで白い花を咲かせているようで、なんだか可愛いですよね🥰
「糀(こうじ)」とは、蒸した米に(麹菌)を繁殖させたもので、私たちが毎日口にしている「味噌・しょうゆ・みりん・酢」「甘酒・日本酒」などをつくる際に用いられる、日本の発酵食品をつくるのに欠かせないもの✨どれも一度は口にしたことがあるものばかりですが、糀がどのように作られどうやって活用されているのか今まで知らずに食べていたので、お話を伺いながら、日本の伝統的な食文化にとっては欠かせない大切な存在ということが分かりました。
◆米糀ができるまで(米糀は蒸した米にこうじ菌を繁殖させたもの)
①お米を浸水させる➡②お米を蒸かす➡③糀菌をお米につけてあげて一日寝かす➡④一晩寝かせたお米を糀板に移す➡⑤糀菌が回りはじめたら切り返しと言い糀板の中で混ぜてあげます➡⑥糀菌が活動しやすい温度や湿度にしてあげると良い糀になり、約3日間かけて完成です!
実際に糀が作られている「糀室(こうじむろ」は、仕込みの最中ということで、見学することはできなかったのですが、後日、貴重な糀室の様子を送ってくださいました!ありがとうございます🙇
◆こだわりの糀をベースに作る極上の甘酒
実は名郷糀屋さんに伺ったきっかけは、ブログチームの先輩から「とっても美味しい甘酒を見つけたよ❣」という情報を入手したことが始まり…!先祖代々受け継がれてきたこだわりの糀造りをベースに、「福、笑い」を使った米糀を造り上げ、完成させた極上の甘酒です。
國分さんによると、使用する食材は顔がわかる農家さんから頂いていて、甘酒として利用させていただくことでその農家さんたちのPRにも繋がってほしいとのこと。様々な想いが込められた甘酒だなあと感じました😌
向かって右側が米と糀だけで作られたノーマルタイプの甘酒。
その他にも、りんごや期間限定のいちご、かぼちゃといった、季節に合わせた甘酒が作られています。
実をいうと私は前回の投稿でも記載したように、甘酒単体で飲むことが苦手なタイプなのですが、名郷さんの甘酒を一口飲んでみると、飲んだ瞬間、お米の自然な甘さが口いっぱいに広がり、くどい甘さがないため、もっと飲みたい…!という感想を持ちました!
初めて甘酒単体を美味しく飲んだ気がします🙊自宅用にノーマルタイプとイチゴ味のミニセットを購入し家族にも飲んでもらったところ、「美味しい、美味しい!」と絶賛してくれたので、ぜひ多くの方に飲んでいただきたい逸品です✨
さて、これらの美味しい甘酒がどのように作られているのか。気になりますよね…?
それは…こちらの大きな甘酒糖化タンクで作られているんです!
甘酒は、水と糀を58℃で糖化(デンプンを分解して糖にする)し、8時間~9時間発酵させると、23度くらいのちょうどいい甘味が出てくるそう。
もちろん、このタンクがなくても作ることはできるそうですが、米糀は高栄養のため、温度が高すぎると酵素が失活し糖化しなくなる性質があるので、冷却機能がついて、原料投入から糖化工程終了まで糀甘酒の製造をサポートしてくれる強力なサーマルタンクを導入したそうです。美味しい甘酒を作るにはとにかく温度管理が重要!ということですね😌商品ひとつ作るにも様々な工夫や苦労がかかっているということを改めて実感しました…!
◆手作りは驚くほどおいしい?味噌仕込みに挑戦!
発酵の主役である糀を見せていただいた後は、製造所内にある味噌蔵を案内していただきました。中に足を踏み入れると、木桶が所狭しと並び、味噌の香りがフワッと香っていい香り😳
様々な種類の味噌がありますが、今回は特別に、能登半島地震の復興支援のために作られたお味噌を見せていただきました。使われているのは福島県の推奨品種で、糀は「福、笑い」大豆は「福すづ」そして、お塩は能登半島産。このお味噌の売上を義援金として全額寄付し、応援していきたいと考えているそうです。
被災地への支援の仕方はそれぞれありますが、國分さんの取り組みを聞いて、このような支援の仕方もあるんだと感心させられたと同時に感動いたしました。
さて、お楽しみはこれから。名郷糀屋さんでは事前予約があれば「味噌づくり体験」もできますので、ぜひ自分だけのオリジナル味噌を作りにもきていただきたいです!
私たちブログチーム2名で、各々1キロの味噌仕込みに挑戦させていただきました💪
仕込む際は、國分さんのレクチャーがあるので心配はいりません✨
今回、味噌づくりのために準備してくださったのは、國分さんのこだわりの大豆やお塩の数々。色々と試してきた結果、「材料には自分が食べて美味しいものを使うこと」食べて美味しいが一番いいと感じているそうです。
事前に煮てある大豆からは、ほんのり甘い、いい香り。このまま食べても美味しそう🤤
作り方はこちら!
⓵大豆が用意されているので(北海道産100%「とよまさり」大豆の横綱といわれている品種で糖度が高く甘くて上品な味わい)
⓶自分のお好みの粒加減までつぶします。(思った以上につぶれないので、身体を使ってぐっと力をいれつぶす)
⓷おすすめのつぶし具合はこのくらい。つぶつぶ感が欲しい方は少し残しておいてもいいかもしれません!
⓸自分で選んだお塩を投入。
⓸で入れるお塩はこちらの中から気になったものを選びます。種類が豊富で迷ってしまいましたが、色があると味噌の状態はどうなるのか気になったので、私はピンク色のヒマラヤ岩塩を選択しました!お塩によって味噌の風味(丸みや甘み)が変わるらしく、私が選んだヒマラヤ岩塩はミネラルが豊富で、少し辛さがある風味が特徴のお塩のようですが、熱を加えると甘みが出てくるとのことだったので、出来上がりが楽しみ😮
⓹⓸を混ぜ、大豆の種水を投入して再度混ぜます。
⓺ここでいよいよ糀の登場です!(ここでも特別、糀は福、笑いを使用)
⓻糀を小さくちぎり、
⓼手のひらでこするようにして糀をほぐしてパラパラにします。
⓽⓼を混ぜ終えたら、保存容器に空気が入らないように詰めます。
⓾すべて詰め終わったら空気が入らないようにラップをして、
⑪ラップの上に、腐敗防止のための食塩のフタをします。
⑫形を整え、保存容器のフタをして、味噌づくりの工程は終了です!
味噌づくりも、難しそうに思えますが工程はとてもシンプル。少し体力は使いますが、小さなお子さんでも、老若男女問わず体験を楽しめると思いますよ✊
ちなみに、作ったお味噌は、自宅の冷暗所に保存し、8月中旬頃に発酵が完了するとのことだったので、どんな味になるのか、出来上がりが待ち遠しいです✨國分さんからのアドバイスで、岩塩で作った私のお味噌は、一旦冷蔵庫で2ケ月ほど寝かせると、さらに美味しさが増すそう!
先輩は能登輪島の海塩を使用してお味噌を仕込んだので「味比べ」をしてみたいと思います。
◆料理のバリエーションUP間違いなしの醤油糀づくり!
続いては醤油糀!なんと材料はこちらのふたつのみ!(糀100グラム、醤油100cc)
今回は、全国醤油品評会で最高賞の【農林水産大臣賞】を受賞した「香味しょうゆ」をご用意してくださいました😳評価の高い醤油はなかなか試す機会もないのでとても気になります…✨
作り方は袋に入ったままの糀を、片手でつぶすようにこすると、味噌づくりの時のようにパラパラになるので、それを保存容器に入れ醤油をそそぐだけ!とても簡単ですよね♪
醤油糀は常温保存で、毎日気が付いたときに少し混ぜることを繰り返し、10日ほど経てば完成するそう。作り方から出来上がりまで、とても簡単に作れるので、チャレンジしやすいのもいいところ!
今回は醤油も糀も上物ということもありますが、私は醤油糀を食べたことがないのでより一層出来上がりを楽しみに待っていました🙊
そしてついに出来上がった醤油糀を実食してみると…しっかりとした醤油の存在の後ろに、ほのかな甘みを放つ糀の味が…とても美味しい!様々な料理に使えそう!という印象。
そのままでも十分美味しいのですが、サラダのドレッシングやお肉を漬けた醤油糀漬け焼きなど、醤油糀を使うことで料理の幅も広がり、さらに美味しく醤油糀を堪能できます✨
私は鶏肉の醤油糀漬け焼きにしてみましたが、糀のおかげかお肉がとっても柔らかく、醤油糀だけなのに味もしっかりとしていてご飯が進む味!!お子さんも好きな味だと思うので、ぜひ料理にお使いいただきたいです♪
◆大好きな祖母の味・糀を通して地域の文化を繋ぎ続ける志
幼い頃から祖母が作る甘酒やお味噌など発酵食品を食べて育った國分さん。とくに、おばあちゃんが作る甘酒はとてもおいしく、子どもながらにすごいなぁ..と感じ、いつかはおばあちゃんの作る甘酒を僕が売りたい!と思っていたそうです。また、祖母の姿を見て育った國分さんは、誰に教わらずとも甘酒や味噌づくりが自然にできたといいます。
学生時代はキックボクシングに打ち込み、ケガや病気をすることなく元気でこれたのは、今思うと、おばあちゃんの発酵食品のおかげかな?幼いころから(腸活)していたのかも(笑)と話してくれました。
「代々受け継がれた糀文化を守りつつ、より良質な糀となるよう精進し、糀を通じて地域の活性化につなげていきたい」という熱い想いを持って日々、糀と向き合っている糀屋さん。
今回、名郷さんのお話を伺い、その商品の製造方法等や過程を知ることにより、美味しさもさらに感じることができました😌また味噌づくりを通して、自分の手で丁寧に作り上げる喜び、心身ともに健康になれることを実感できる貴重な時間でした。
これからどんな発酵商品ができるのか、楽しみに待ちたい思います。応援しています!ありがとうございました。
工場では、名郷さん本来の味を楽しめる味噌や糀、醤油糀等の販売もされています♪
また、味噌づくり出張講座、福島県観光物産館、道の駅、県内各地のイベントにも多数出展されていますので、ぜひ、名郷糀店・公式Instagramをチェックしてみてくださいね。
名郷糀屋さんへは郡山駅新幹線口店がおすすめです。心も、身体も、健康になれる、発酵を巡るドライブ旅に、みなさんも出かけてみませんか🚗
【名郷糀屋】
住所:福島県本宮市本宮竹花42
電話:0243-33-3075
営業時間:9:00~18:00
定休日:木曜、祝日
駐車場:有
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